2025年12月7日(日) 朗読劇 「ねっこぼっこ」
出演 坪田直子(マザーアース・朗読)、佐藤康子(ジョイ、箏・企画)、吉永亜美(森の精・手話)、高垣直美(森の音楽、ピアノ他)、成田宙路之(ねっこ研究所所長・美術・画)、門脇央知(ねっこ・音響照明・映像)、∞ASOBI (花の精・美術制作)、清水矢須江(オイリュトミスト)、トシ・タカガキ(森の音楽)、加藤道行(お花)、黒谷都(まぼろし)、長塚美和(お花)
その他協力 北嶋曉子、RUU RUU、尾根ひろこ、小林篤、海道春樹、座間彰子 国立市文化芸術振興補助対象事業
この朗読劇の題名は1881年生まれのドイツ人の女性絵本作家、シビレ・フォン・オルフェーズの「ねっこぼっこ」に由来するが、自然の世界を木の命にたとえて分かりやすく説明する世界で愛されている絵本だそうだ。特に、木の葉が落ちた冬でも根っこは枯れずに春を待つ話は、冬の今にピッタリといえる。朗読と童謡のイベントでいわゆる朗読劇というより展示室の二つを使った、様々な演出に満ちたイベント。師走の中頃であったが子供十数名を含め50名を超えるお客様が来られた。しかしどんなイベントであるか事前に想像できた人はいないだろう。何日もかけて出演者たちは、この一回のイベントのために音響設備、プロジエクターを駆使して念入りのリハーサルを行った。
最初は手前の部屋で「ねっこ」の説明とオイリュトミーがはじまる。子供たちが、ねっこの部屋に行くとき渡されたのが、ねっこの冠とねっこぼっこ語の名前が書かれた葉っぱ。さらに地上の部屋(奥の部屋)の春の世界に行く時渡されたのが、∞ASOBI(軽部)さんの作った花の冠。やさしい声のマザーアース(坪田)さんがみんなにしゃべりかけ、カリンバを奏でる。森の精はマザーアースの手伝いで声を出さず、ジェスチャー、手話で話を伝え、さらに坪田さん、高垣さん、佐藤さんも演奏しながら歌う。
次に場面が変わり、左奥で何やら絵を描いているねっこ研究所所長にスポットライトが移る。ジョイ(佐藤)さんが、所長(成田)さんに「何をしているのですか」と語りかけた。「普段は土の中にいて見えないけど、ねっこは美しいね」と所長がねっこの話を始める。ユーモラスなやりとりに子供も夢中になって所長の話を聴く。所長の描いていた花の作品が子供たちに配られた。音楽も凝っていた。佐藤さんは箏を肩にかけて動きながら演奏し、さらに高垣さんのピアノ演奏、トシ・タカガキさんのオリジナル楽曲も楽しい。
元の部屋に移ると、子供たちは、受け取った葉っぱを壁に貼って五線譜に飾ると、葉っぱは音符となり秋の即興の音楽となった。音楽と踊りが始まる。冬の場面となると、壁に成田さんの描いたイラストが大きく投射されるが、葉っぱが散り、さらに葉っぱが芽吹くというサイクルがAIの技術で動画化された。さらに子供たちが前に集まると床に幾何学の形がやはり動画化されて映りだされ、思わず子供たちが手を伸ばす。その模様は画家、二紀和太留のカラフルな幾何学の作品であった。その時、会場の後ろから会場の観客の頭を覆うように巨大な白いレースの布が手前に移動し、さらに子供たちの頭を覆う。それに光が当たるという演出だ。当初のパンフにはなかった黒谷さん、加藤さんも急遽出演し、軽部さんの入口に置かれた大
きな花のアートワークも凝ったものだった。冬ではあったが春のように優しく温かいイベントで、子供たちだけでなく大人も童心に戻って楽しめたのではないだろうか。国立市の協力に感謝。
森の精とマザーアース
森の音楽
ねっこ研究所所長のお話
所長の描いた花のイラストが配られた
葉っぱの五線譜
冬になるとAIで木の葉が散る
雪が降る夜。部屋の後ろから大きなレースが子供たちにかけられた。
焚火のような模様が地面に浮かぶ(二紀和太留の作品を万華鏡に)
後列左から、黒谷、加藤、成田、坪田、高垣、清水、長塚、∞SOBI(軽部)、トシ、 前列左から、佐藤、吉永、門脇 の各氏
森の音楽のトシさん
玄関で軽部さんのフラワーデザインが出迎える
成田さんのイラスト